こんにちは。大賀信幸です。すべては観察から始まる。
知財の中で商標を解説します。ビジネスに応用できればと日々考えています。今回は鳥取県です。
知財 商標 マーケティング ブランディング 名産品 鳥取県
鳥取県といえば、鳥取砂丘です。何やら学校の遠足で行ったような記憶があります。大阪から鳥取県はあまり縁がない感じがします。
それは、鳥取県全県が日本海側にあるからだと思います。例えば兵庫県は日本海側から瀬戸内側まで続いています。
僕大阪住みですから、日本海に抜けようとするとどうしても京都府か兵庫県になってしまいます。日本海といえばズワイガニですね。
地域団体商標や各県の特産品、名産品を調べていると各県ではそれぞれ独自の商標が登録されています。ズワイガニは兵庫県では、松葉カニ。京都府では間人カニです。鳥取県も一部では松葉カニとよばれているようです。
鳥取県で調べてみますと、○○カニの商標はありませんでした。その代わりではないでしょうが五輝星
というのが出てきました。
僕ははじめて聞く名称です。この名称でブランディングになっているのかなぁ。鳥取県は日本一が何個かあります。例えば人口日本一少ない県らしいです。同時に人件費が日本一少ない県とのこと。
鳥取県の地域団体商標を調べてみました。
で、どうなるの
6件あります。
鳥取/野菜
大山ブロッコリー(だいせんぶろっこりー)商標登録第5503402号
日南トマト(にちなんとまと)商標登録第5773470号
鳥取/食肉・牛・鶏
東伯和牛(とうはくわぎゅう)商標登録第5092922号
東伯牛(とうはくぎゅう)商標登録第5092923号
鳥取/工芸品・かばん・器・雑貨
因州和紙(いんしゅうわし)商標登録第5282932号
鳥取/温泉
三朝温泉(みささおんせん)商標登録第5010852号
で、どうしたの
何だかせっかくの地域団体商標ですが、僕が知っている商標はありませんでした。
鳥取といえば鳥取砂漠ですが、鳥取砂漠の名称が付いた地域団体商標もありませんでした。なんだかもったいない感じがしました。
で、どうするの
もし僕なら、鳥取砂丘の名称で何か地域団体商標を考えます。しかし砂丘は商品ではないので、鳥取砂丘○○と命名するしか方策がなさそうですね。○○はブランディングする商品名やサービス名になるでしょう。
この目線で、ネットをぐぐると、ありました。鳥取砂丘コナン空港。
鳥取県のwebサイトから抜粋します。
近年、全国各地の空港では、空港を身近で親しみのあるものとし、知名度アップを図るなどの目的で、空港に愛称が付けられています。
鳥取空港においても、鳥取県を代表する観光地「鳥取砂丘」と北栄町出身の漫画家・青山剛昌氏の人気作品「名探偵コナン」が持つ全国的な知名度を生かして、鳥取空港を全国に発信するため、愛称を「鳥取砂丘コナン空港」とすることを目指し、鳥取空港にキャンペーンを告知する看板を設置したり、各地のイベントでチラシを配布するなど、県民の皆様や観光客への周知・啓発活動を行いつつ、アンケート調査を行ってきました。
鳥取空港の利用を促進する懇話会(会長・藤縄匡伸鳥取商工会議所会頭)では、平成26年11月12日に臨時総会を開催し、鳥取空港の愛称を「鳥取砂丘コナン空港」とすることを正式に決定し、翌13日には鳥取県知事に対して愛称決定の報告とともに、空港装飾の整備や一層の利用促進について要望されました。
来年春、鳥取空港は『鳥取砂丘コナン空港』に生まれ変わります!! 抜粋終
これを読む限り鳥取県の商工会議所が主体になって鳥取砂丘コナン空港と名称変更しているみたいですね。
しかしこの鳥取砂丘コナン空港とせっかく名称変更しているにもかかわらず、商標登録はされていませんでした。なんだかなぁって思います。
まとめ
どうやら鳥取県では地域団体商標はあまりうまく機能していない印象を持ちました。鳥取砂丘やズワイガニのブランド名で地域団体商標を登録できる可能性がまだあると思います。