知財 商標 マーケティング ブランディング 【名産品 秋田県 酒蔵はさすがです。商標登録してる。歴史も古い。1916年】

こんにちは。大賀信幸です。すべては観察から始まる。

知財の中で商標を解説します。ビジネスに応用している秋田県。

知財 商標 マーケティング ブランディング 名産品 秋田県

秋田県で名産品調べました。あまりにも多いのでお酒に限定しました。食物系ではお米は勿論のこと、きりたんぽとか、はたはた、稲庭うどん、がっこ、じゅんさい、工芸品、いろいろ出てきました。

お酒に限定したのですが、これがまた奥深い。僕が商標や特許を調べた過程において、一番古い商標が出てきました。

で、どうなるの

秋田県の酒造や酒蔵では商標を出願や登録することが日常になっている感じです。ここからは僕の想像ですが、酒造組合的な事業組合が組合員である酒造や酒蔵に商標の重要性なんかを指導したとしか思えないぐらい、知財の意識が高いです。

で、どうしたの

具体的には、

秋田県名産品お酒。米の産地というだけって日本酒が相当多い印象です。

飛良泉 ひらいずみ

秋田県最古の酒蔵とのこと。この最古の酒蔵もブランディングのひとつにしていますね。ここからストーリー始めてる感あります。

飛良泉ってどこのお酒と誰かに聞かれたら、秋田県で一番古い酒蔵が酒造しているお酒と返答するのが目に浮かびます。誰でも味わいたくなりますもんね。で、いつぐらいの酒蔵と聞かれたら室町時代らしい。

まだまだブランディングが続きまして、この由緒ある酒蔵で、山廃仕込でこしらえたお酒とのこと。で、山廃仕込みって何ってなります。これがま、またブランディングで自然の乳酸菌で発酵させるお酒とのこと。

ブランディングの3重効果ですね

先ずは、酒蔵の時代感、次に山廃仕込み。で、山廃仕込みって何と問われたら、これがま、乳酸菌で発酵させたお酒。思わず手に取らざるを得ないお酒です。

ここからがもっとすごくて、この飛良泉の商標を調べました。1995年7月26日に商標出願で1997年9月12日に商標登録されています。この時代はネットも一般的ではなかったです。商標出願から登録まで2年も掛かっています。誰が商標登録しているかと調べると、会社名で株式会社飛良泉本舗とありました。

会社名が商品名になっている例で。この会社名で他の商標も調べました。出てくる出てくる。一番古いのは酒泉という名のお酒で1969年10月7日商標出願で商標登録が1972年8月26日でした。

今から50年近く前から商標を意識されている会社です。名前の由来や製法も含めブランディングも完璧です。お手本にすべき会社名と商品名とブランディング。

太平山 たいへいざん

明治時代は味噌の醸造をされていた酒蔵。これもブランディングではわくわくします。味噌の醸造から大正期に造り酒屋になったそうです。昭和9年にこの太平山が全国酒類品評会で1位になったとのこと。この昭和9年のブランディングはちょっと弱い感じがします。1位に成ったのだいぶ古いなぁと突っ込まれそうです。お酒のつくりかたは生酛造りというらしいです。

太平山の商標を調べました。これがま、昭和9年に日本1位を取ったにしては相当遅くの商標出願のように思います。1981年1月16日に商標出願で1984年3月22日に商標登録とあります。この時代は商標出願から登録まで3年も掛かっていたのですね。

喜久水 きくすい 

明治8年に創業された酒蔵とのこと。これだけではブランディング弱いなぁと思っていたらですねトンネルで低温貯蔵されているお酒らしいです。ここからなんですが商標出願は1912年6月28日で商標登録は1912年12月6日です。この時代は出願から登録まで6ヶ月ぐらいで済んでいます。

なおかつ、1912年は相当古い感じがします。この時代にも商標を意識していたビジネスマンがいたのが感激です。

あとは無限というても良いぐらい酒蔵と酒の名前が続きます。流石に米どころです。

で、どうするの

何かで全国1位になるとか。特別な製法で製造するとか、特出すべき何かで商品をブランディングをしようとする場合、それらに名称を付け商標登録すべきでしょう。

上記であれば酒の名称とか酒蔵の名前とかです。昨今webの時代になり酒蔵自ら商品名を発信する機会も多くなります。

まとめ

秋田県は米どころだけありまして、お酒の種類や名称、酒蔵が多い印象です。それ以上に商標を意識している酒蔵が普通に多くあり、意識の高さを感じました。

この意識はどこから来ているのかに興味を覚えました。また、明治期では商標出願から商標登録まで6ヶ月ぐらいでなされていました。これは今の時代よりも早く処理が出来ているのではないかと思います。今から100年以上前ですからね。

今回秋田県の名産品を調べて非常に参考になりました。令和の時代の僕たちビジネスマンはこの姿勢を真似るべきです。

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