こんにちは。大賀信幸です。すべては観察から始まる。
知財の中で商標を解説します。ビジネスに応用できればと日々考えています。今回は石川県です。
知財 商標 マーケティング ブランディング 名産品 石川県
利家とまつで有名になりました。石川県。伝統工芸品などが盛んな街です。自然も豊かで温泉も有名です。食材も豊富です。
石川県の名産品を調べてみました。
伝統工芸品が有名です。国が法律によって伝統工芸品を指定しています。引用します。
昭和四十九年法律第五十七号
伝統的工芸品産業の振興に関する法律
(目的)
第一条 この法律は、一定の地域で主として伝統的な技術又は技法等を用いて製造される伝統的工芸品が、民衆の生活の中ではぐくまれ受け継がれてきたこと及び将来もそれが存在し続ける基盤があることにかんがみ、このような伝統的工芸品の産業の振興を図り、もつて国民の生活に豊かさと潤いを与えるとともに地域経済の発展に寄与し、国民経済の健全な発展に資することを目的とする。
で、どうなるの
具体的に石川県では10種類の伝統工芸品が国から指定されています。
一覧にしてみます。
- 輪島塗
- 金沢箔
- 山中漆器
- 七尾仏壇
- 九谷焼
- 金沢漆器
- 加賀友禅
- 牛首紬
- 金沢仏壇
- 加賀繍
で、どうしたの
これらは国が指定している伝統工芸品です。これらをブランディング上ビジネスして考えると、他と区別化をしなくてはなりません。
上記10種類すべて有名ですが輪島塗を例としますと、
もし僕が輪島塗の家に生まれ、輪島塗の跡取り息子をする立場にあると仮定します。僕ならどうするかってことですが、おそらく先祖代々輪島塗の技術を学んでいるのでしょう。師弟関係にもなっているのでしょう。高度な技術が必要なのでしょう。
で、僕が努力してその技術を身に着けたとします
ここからなのですが、例えば僕が身につけた輪島塗の技術を発表するために、コンテストなどに出るのが定番のように思うのです。そのコンテンストで例えば、良くある内閣総理大臣賞とか受賞する。
いま、良くある内閣総理大臣賞と記載しました。実際に内閣総理大臣賞 輪島塗でネット検索すると本当にありました。良くあるパターンなんですね。僕は過去に盆栽でこの内閣総理大臣賞を見たのを覚えています。
話を戻します。内閣総理大臣賞は技術の優秀さを表すだけではなく、ブランディングに応用している例です。つまり他の輪島塗との区別化です。
他の輪島塗と内閣総理大臣賞を受賞した輪島塗との違いです。消費者はどちらを選ぶかというと、どうやら内閣総理大臣賞を選ぶように思うのです。なぜなら内閣総理大臣賞がすでに古くから存在していることがその理由です。何かビジネス上の価値があるから存在していると僕は考えます。
しかし、実際にビジネスに応用しようと思っても、輪島塗で内閣総理大臣賞はなかなか受賞できないと思うのです。それなりの努力や才能環境が揃っていても取れないような気がします。なぜなら、他のライバルも皆努力をし、才能や環境が揃っている人達ばかりですから。
ここからなんですが、僕ならどうするかって話しです
もし僕が輪島塗の跡取り息子で努力をしても環境が揃っていても才能がない場合はどうするのか。どうしても内閣総理大臣賞が取れない場合はどうするのかってことになります。
賞を取れるとか取れないを元に、ビジネスを組み立てるのは非常に危険だと思います。なぜなら受賞できなければ他の輪島塗と区別化出来ないとするなら、その受賞することがビジネス上非常に脆弱に見えるからです。
受賞出来なければビジネス出来ないのかってことになります。受賞出来なければ他と区別化できないのかってことになります。
で、どうするの
今はネットの時代でもあるのでブランディングは昔に比べてしやすいと思うのです。もし僕なら僕が輪島塗の跡取り息子に生まれたと仮定したら、適当な輪島塗の製造元の屋号を考えて、その屋号を商標登録します。商標登録した屋号を例えば、○○と仮定します。
そして、僕が輪島塗の跡取り息子とするなら、○○の輪島塗として売出します。
これなら内閣総理大臣賞受賞するしないは関係なく、ビジネスとしてのブランディングは可能です。
ここからがそれぞれのビジネスのセンスだと思うのですが、他の輪島塗との違いを商標だけではなく、何か言葉で表すことが出来れば善手です。
例えば、△△が使っていた輪島塗とか。良くあるパターンは、聖徳太子が使っていた輪島塗とか。弘法大師がこの輪島塗で茶を呑んだとか。これらはまる僕の創作ですが、こんな話は日本中どの街にでも氾濫しています。インスタグラムで著名人がアップしたとか。これらを作為的に演出出来れば十二分にビジネスに成り得ると考えます。
まとめ
石川県は国指定の伝統工芸品が多い街です。調べただけで10種類ありました。すべて僕でも知っていました。
ビジネスとしてこれらの伝統工芸品を販売するなら、適当な屋号を商標登録し、○○の輪島塗とか。○○の九谷焼とかで販売するのはどうでしょう。
しかしもうこれらは、すでに行われている手法です。ここからもう一歩飛躍する方策を考えるのがビジネスとしてのセンスのように思います。ヒントは今どきですから、確実にweb上でのブランディングでしょう。伝統工芸品は美しいですから、インスタグラムが良いかもしれません。
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